不動産オーナー注目!東京圏で賃料改定(値上げ)が可能な場所は?

東京圏の賃料増額・賃料減額の実態

リーマンショック以降の東京圏においては、東京23区のみならず多摩方面も大きく上昇しており、また埼玉県、神奈川県についても地価は大幅に上昇、これを受けて、オフィスと店舗の新規賃料上昇が著しく上昇しており、既存の継続中の物件について家賃を増額改定と思料される地域が非常に多いことが特徴です。

 

また、東京圏では千代田区を中心に周辺県でもリーマンショック以降地価が大きく上昇しており、従前のテナント賃料を遥かに上回る水準で契約するなど、契約ベースの賃料水準を底上げしている状況です。

 

東京圏は非常に広範囲においてリーマンショック以降の地価指数が100を上回る地域が多くみられ、不動産オーナーにとっては賃料の増額改定の期待性が高いといえます。

 

反面、地方や一部業態のほか茨城県では賃料の減額改定が中心であり、いわゆる地価の二極化を背景に、継続賃料についても物件の所在地によって減額、増額のいずれも混在している状況にあります。

 

東京圏を中心とした地価の動き

 

リーマンショック以降、東京圏の地価は商業地が大きく上昇しており、特に千代田区、中央区、港区、品川区とその周辺地区は大幅に上昇しています。

また、多摩・八王子方面も地価が大きく上昇しており、埼玉県もさいたま市を中心に大きく上昇、千葉も東京湾沿岸を中心に大きく広域にわたって地価が上昇しています。

また、東京圏の大きな特徴として工業地の地価が著しく上昇しており、名古屋圏や大阪圏より顕著となっていることが特徴です。

 

 

 

反面、「地価の二極化」から商業地、工業地、住宅地について利便性が劣る物件については地価下落が止まらず、底が見えない地域もあります。

 

そこで、東京圏を中心に埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県について地価がどのような傾向にあるのかを調査してみましょう!

 

 

東京1都3県のリーマンショック以降の地価変動

東京都の地域別地価の推移

 

東京都の地域別の地価推移を見てみると・・・

直近合意時点を平成22年と仮定した場合に平成30年にどれくらい変動しているかを指数として表現すると・・・

 

赤い部分は平成22年=100とした場合110超の地域です。

橙色の部分は110以下となります。

 

 

さすがは東京といったところでしょうか・・・・上昇の範囲が相当広範囲に及んでいます・・・

 

 

 

 

 

埼玉県の地域別地価の推移

 

埼玉県の地域別の地価推移を見てみると・・・

直近合意時点を平成22年と仮定した場合に平成30年にどれくらい変動しているかを指数として表現すると・・・

赤い部分は平成22年=100とした場合110超の地域、橙色の部分は110以下となります。

グーリンの部分は90超、青い部分は80超、濃紺の部分は80以下となります。

 

 

 

 

 

埼玉県については、東京に隣接する川口市やさいたま市などの南部は大きく地価が上昇しており局地的な上昇が著しい状況が見て取れます。不動産オーナーにとっては現行賃料の増額改定を前向きに検討すべきでは???

 

 

神奈川県の地域別地価の推移

 

神奈川県の地域別の地価推移を見てみると・・・

直近合意時点を平成22年と仮定した場合に平成30年にどれくらい変動しているかを指数として表現すると・・・

赤い部分は平成22年=100とした場合110超の地域です。

橙色の部分は110以下となります。

 

 

 

 

暖色系の部分が賃料、家賃や地代について値上交渉に比較的向いている地域と言えます。

神奈川県は川崎市、横浜市とその周辺地区で大きく地価が上昇しています。賃料増額の余地が多いにあるのでは?

 

 

 

千葉県の地域別地価の推移

 

千葉県の地域別の地価推移を見てみると・・・

直近合意時点を平成22年と仮定した場合に平成30年にどれくらい変動しているかを指数として表現すると・・・

赤い部分は平成22年=100とした場合110超の地域で、橙色の部分は110以下となります。

グーリンの部分は90超、青い部分は80超、濃紺の部分は80以下となります。

千葉県は東京に隣接する市原、松戸、舟橋、千葉市だけではなく東京アクアラインを要する木更津市も大きく上昇しています。また空港がある内陸の成田市も上昇していますが、東京圏の中では比較的低調で一部の中心地を除き青、濃紺の地域も多くなっています。

 

 

 

 

 

茨城県の地域別地価の推移

 

茨城県は東京圏の中では一番低調で一部を除き青、濃紺の地域も多く現行賃料の維持が課題となってきます。

 

 

 

 

 

 

賃料改定に向けた流れ

■ 賃料改定は、まずは当事者の話し合いからスタートとなります。

 

当初の賃料は貸主と借主の合意によって決まった賃料です。従って、たとえ地価は大幅に上がっている場合で、貸主が当然に賃料の値上げが妥当と思われる場合でも、まずは両者で話し合いとなります。

また、地価が大きく値下がりし、借主が当然値下げが妥当と思っていても話し合いを持つことになります。

 

 

話し合いでお互いが改定賃料に納得・合意すれば問題ないのですが・・・

ここは中々上手くいかないのが世の中の流れです。

当然、不動産オーナーはできるだけ賃料は高い方が良いに決まっていますし、借主・テナントは賃料が安いに越したことはありませんので・・・

 

■ 話し合いがまとまらない場合には賃料増減額請求権の行使となるのが一般的です。

 

賃料層減額請求権とは「土地に対する租税その他の公課の増減により、土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍類似の土地の地代等に比較して不相当となったとき」に賃料の増減額を請求する権利です。

 

これは借地借家法に規定されており、いわゆる形成権としての性質を有しています。

形成権とは、単独の意思表示のみによって法律効果を生じさせることのできる権利をいい、不動産オーナーが内容証明などで値上げの「意思表示」をすれば法律効果を生じることになり、当事者間で増減額について協議し、合意に至らない場合には、裁判所に相当な増減額の判断を求めることができます。

 

 

また、賃料増減額請求権を行使するためには、まず最優先にチェックすべき事項が以下の2つです!

 

  •  そもそも「借地借家法の適用がある借地・借家」か
  •  契約期間中の増額禁止特約が設定されていないか

 

賃料増減額請求権は借地借家法に規定されており、建物所有を目的とする賃借権や借家権などの賃料であることが前提です。したがって借地借家法の適用がない資材置場の賃料や駐車場の使用料などは増減額請求の対象とならないのです。

 

また、契約期間中の増減額を禁止する特約がある場合、増額禁止の特約は有効となります。反対にたとえ特約があっても減額請求は可能となります。立場が弱い借主が保護されます・・・

したがって、契約期間中の増減額禁止特約が設定されている場合、たとえ地価が大きく変動し賃料が不相応となった場合であっても、地主は増額できず、逆に借主サイドは減額を主張できることになります!

 

 

■ 賃料増減請求をしても相手方がその請求に応じない場合には、調停となります。

調停が不調となった場合は、訴訟へ移行します

 

 

話し合いから訴訟を見据えた対応が重要

 

上記のような流れが一般的ですが・・・

話し合いから、最終的には訴訟にまで発展する可能性があるのですから、賃料改定の話し合いに踏み切る前に、予め増減額の申し入れが妥当なものなのかを知っておく必要があります。

 

賃料改定が可能か否かを事前に判断する場合、「直近合意時点」以降の公租公課の変動、土地及び建物価格の変動、周辺辺地域の賃料、代替競争不動産の賃料の変動、賃貸借等の契約の経緯、賃料改定の経緯、契約内容、契約当事者間の公平を分析する必要があります。

たしかに、土地価格の変動は賃料改定を考えるうえで1つの要素に過ぎませんが、土地価格と賃料が同じトレンドで推移する流れが説明としては自然ですし、ゆくゆくは任意の値上げ交渉、調停、訴訟を見据えた場合、地価の変動トレンドは重要な指標となるのです。

 

また、地価の上昇や下落を視覚的に図示することで、当初の話し合いから訴訟まで相当有利に働くことは間違いありません!

 

 

賃料改定における重要点と公的資料による裏付け

 

 

弊社は多くの賃料改定に携わってきましたが、話し合いによる合意で賃料増額に至ることも多いのです。

心情的に値上げに納得できない借主でも、豊富なデータ、公的機関による資料、グラフ、解析したデータを提示することで、現在の賃料水準がいかに不相当であるか、借主の借得感が強いものなのかを感じてもらいやすいのです。

 

また、信頼性の高いデータに基づき客観的な指標として提示された結論を覆すことは殆ど困難なのです。

 

これは、すなわち交渉の相手方に対してだけではなく、相手方の代理人弁護士や相手方の評価を担当する不動産鑑定士にも同じことが言えるのです。

 

根拠のない自己の経験や感覚に基づく賃料、一部の事象をことさらに強調する鑑定評価書に対して、公的データに裏付けられた主張を展開することは非常に効果的な手法なのです。

 

下図の赤い地点は平成22年を直近合意点とした場合、地価が大きく変動している地域を「統計的な解析」により可視化したものです。直近合意時点以降の平成22年から平成30年の変動指数について、統計的に有意な高い値および低い値の空間「ホットスポット」と「コールドスポット」 を特定します。

 

赤い部分で賃料増額請求権を行使された場合、地価の推移動向という見地から賃料増額を否定することは相当困難であると予想されます。

 

 

 

 

 

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